ぐだぐだな日常と、小話と。
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このブログ誰も読んでないと思ってた(笑)←
ついったばっかりに入り浸ってるからブログなかなか更新しないからなー。
もうちょい更新しないとなー。
まあ、テスト期間なのでまたしばらく消えるんだけどね!(笑)
(笑)ってむかつくよね!(笑)
追記に今書いてるアルケンの小話の一部を投下していくよ。未完だよ。
或る賢者の受難 1
「物語によく出てくる怪物のやっつけ方ですよね」
「聞き終わって第一声がそれか…お前が話せとせがむから面白くもない物語を延々と話してやったのに…」
私のあんまりと言えばあんまりな感想に、テア様はげんなりとした顔で机に肘をつきました。
テア様の生まれ故郷に伝わる物語を聞かせてほしいとせがんだのは私です。
ただ、終わり方が、体の大きさをかえられると自慢する怪物をうまく挑発し、豆粒ほどになった怪物を丸呑みしてしまうというありがちなものだったので。
「お話自体は面白かったんですけど、終わり方ですよねー。そもそもよくわからないものを生きたままで丸呑みできるのがすごいと思います」
私が魔物だったら飲み込まれた瞬間大きくなりますけどねと言うとテア様は一瞬眉を潜め、呆れたように言いました。
「まあ、もう少し頭の回る魔物だったらそもそも小さくなったりしなかっただろうな」
「確かにそうですね…そういえばテア様は小さくなったりできないんですか?」
再び書物に目を落としていたテア様は、私の方を見ることも無く静かに一言だけ呟きました。
「…ならない」
なれない、ではなくならない、ということは。
「小さくなれるんですね!後学の為に見せてください!」
「この話の流れで、はいそうですかと小さくなれるか!」
「別にテア様を飲み込んだりしませんよ」
「当たり前だ!恐ろしいことを言うな」
テア様の表情はこういうときばっかり変わります。もう少し笑ったりすればいいのに。
ご機嫌なときさえ無表情なんですから‥じゃなくて。
納得いかない私は、もう少しだけテア様に食い下がってみます。
「じゃあ何で駄目なんですか」
「‥‥もとの質量を無視して体を縮めたり伸ばしたりする術はそもそも外法で、力の消耗も激しいし‥」
「できないんですか」
「‥舐めるな、と言いたいところだが、そんな挑発には乗らんぞ」
失敗です。短気なところのあるテア様なら乗ってくるかと思ったのに。
「んー、じゃあ私に小さくなる術を教えてください」
「余計面倒だから却下する」
「‥‥‥‥テア様って求めるものに答えを与える偉大な賢者様ですよね」
「賢者としての私に教えを乞いたいのであれば、決められた日に外の列に並ぶがいい」
少し鋭くなったテア様の目つきが、そういう役得を期待するなと言っています。
私はただ、テア様のずぼらさを暗に非難しようとしただけなんですが。
一人称が『私』のときのテア様は、それだけで少し遠い人になったような気がします。
いえ、そもそもテア様は物凄く高位の神官なのですが、私の見ている普段のテア様はそう思わせないというか、そう思われないような行動や言動が目立つので、時々そういう錯覚をしてしまうんです。
「じゃあ上司としてのテア様に」
「上司としての返答はこうだ。"いいから仕事をしろ"」
「まさかテア様からそんな言葉が聞ける日が来ると思っていませんでしたよ」
ぐうたらに定評のあるテア様から。今日はお酒でも降るんでしょうか。
「‥ところでテア様、今読んでいるのは何ですか?」
「‥‥長年の研究による科学の粋を集めた崇高なる歴史の集大成、先人の知恵が詰まっている有意義な書物だ」
「つまり?」
「料理書」
「"いいから仕事をして下さい"」
料理なんてしない癖に、何が料理書ですか。
「‥‥‥‥‥」
「聞こえないフリは無しですよ」
「‥‥‥‥‥」
「あれ、テア様、小さくなってません?」
「‥‥‥‥‥」
「いえ、本当に‥テア様」
「‥‥‥‥‥」
「テア様!!」
「‥‥‥‥‥‥!?」
その手に乗るか、とばかりにだんまりを決め込んでいたテア様ですが、流石に我が身の異常に気づいたらしく、ぎょっとしたように書を手放しました。
―正確には、手放さざるを得なくなった、と言うべきでしょうか。
どんどん小さくなっていくので、分厚い書の重さを支えられなくなったのです。
服ごと縮んだテア様は、椅子の上に半ば放心したように座り込んでいます。
「これ、テア様がご自分で?」
「‥‥‥」
手のひらほどの大きさになったテア様に訊ねてみると、甲高い声で何か言ったようなのですが。
「何ですか、声が小さくて聞き取れません」
「‥‥そんなわけが‥あるか!!」
「わっ!!」
椅子の上のテア様に耳を近づけた瞬間、通常音量より少し小さいくらいの怒声が響き渡りました。
普段の音量だったら耳がきぃん、としていたことでしょう。
「いきなりどうしたんですか!声!」
「ちょっとした術で音を調整しただけだ。それより、これは誰の仕業だ」
「先に言っておくと私じゃないですよ、誓って」
「ああ、悪かった。"誰"と訊ねるのは愚かだったな。薬を盛った犯人はとうに分かっている」
「‥やっぱり‥?」
恐らく、私達二人が犯人として思い描いている人物は同一人物です。
自らは魔法の類を使えないレヴィは、怪しげな魔法薬を溜め込み、時々こうして悪戯をするのです。
しかも、矢張り反応が面白いからでしょうか。多くの場合テア様にちょっかいを出してはからかって遊んでいるのです。
「あの不愉快で迷惑極まる不良時守をここに引き摺って来い。今すぐだ」
「ご、ご自分で戻れたりは‥」
「魔法薬の類の多くは、解毒薬を飲むか、効果が切れるのを待つしかない。
用いられた薬に使われている術式が隠蔽されている上に無理な解呪は‥」
「ああ、はい、わかりました!じゃあ、テア様」
「何だ」
「どうぞ」
「‥‥‥何の真似だ」
「だから、私の手の平の上に移って下さい。レヴィのところまで運びますから」
「何故わざわざ俺が奴のところまで出向かなければ‥」
「いいじゃないですか。運ぶのは私なんですから」
「‥‥まあ、確かにそうだが」
テア様は渋々といった様子でのそりと動き、私の手の平の上に移動しました。
「‥‥‥‥!」
左の手の平の上にちょこん、と載ったテア様を見て、私は謎の感慨に浸りました。
小動物のような可愛らしさに保護欲を感じたのか、それとも我侭で色々と敵わない上司を手中に収めたことに征服欲が満たされたのか。
‥両方かもしれません。
「揺れると思いますけどご容赦を。行きますよ、ちっちゃいテア様」
「お前がでかいんだ!」
「そうですね、今日は空が青いですね」
「会話というのは相手の言葉を汲んで行うものだと知っているか」
「あ、小鳥です。珍しい鳥ですねー!翼が青いですよ」
「おい、聞け‥‥あとあまり揺らすな!酔う!!」
テア様が必死な様子で何か言っていますが、きっと天気がよくて嬉しいんですね。
人形のように小さなテア様を片手に、私は上機嫌で神殿の廊下を歩きます。
そしてまた、歩いているうちに私の中に芽生えたものがありました。
ふつふつと沸いてくるこの気持ち、これは、そう。
「ああ‥見せびらかしたい‥」
兎に角、何故かこの状態のテア様を他の人に見せびらかして反応をうかがいたい衝動に駆られていました。
一緒にいるうちに、私もレヴィに似てしまったのでしょうか、レヴィの気持ちが少し分かる気がします。
「おい、今何と言った。ふざけるなよ、何があっても今の俺の姿を他の者に見せるな」
「承りました‥はぁ、残念です」
まぁ、小さいテア様を独り占めするのも少し得意げな気分になれるかもしれません。
手の平の上から小さなテア様がジト目でこちらを見て、いつものように呆れた調子で言います。
「お前は秘書としての忠誠心に少々欠けていないか」
「頷き人形が欲しいわけではないと言ったのは貴方ですよ」
すかさず言い返すと、テア様は決まり悪そうに一瞬黙ったあと、兎に角、と咳払いをしました。相変わらず年寄りくさいです。
「友人を選べと言うつもりはないが、悪影響を受けるな。特にレヴィなどは反面教師にするべき存在だ」
「レヴィは大切な友人ですよ。私の知らないことをたくさん知っているし、テア様が教えてくださるものとはまた違った知識を与えてくれます」
「‥‥‥‥」
あれ、テア様、なんだかすねてしまったようです。
続くと思う。
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無題
お久しぶりです。
私だって暇があれば毎回来ているんだよ←
ちっちゃくなったテア様…やばい、これは何だか私向けの話のような錯覚が←
かわええだろうな、うん。
暇があったら是非イラストにして下さい。
続きが気になる楽しみにしてる(笑)
私だって暇があれば毎回来ているんだよ←
ちっちゃくなったテア様…やばい、これは何だか私向けの話のような錯覚が←
かわええだろうな、うん。
暇があったら是非イラストにして下さい。
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無題
>砂桜氏
私もきみの日記はちゃんと毎日見ているよ☆バイトがんばれ!
反応しろって言えば反応するよー。
某ジャックフロストは卑怯な手を使ったからさ!バトンやってくれてありがとう(・∀・三・∀・) ちなみに出会いは美術部の仮入部時だよ!
イラスト‥暇があったらやってみるよ。そしてこの小話のネタ元は↓に入るオレオレ詐欺の人だからシュガー向けなのは仕方ないね!
>オレオレ詐欺の人
通報しましたm9^Д^)
とりあえず見てるかどうかを試すために時々身内地雷バトンを回すね☆
小話反応してくれてありがとう!私はむしろきみの文章力の上昇率が怖いよ‥私小5から小説書いてるんだからな‥‥!
続きはお待ちを。需要があるなら頑張りますわ。
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某ジャックフロストは卑怯な手を使ったからさ!バトンやってくれてありがとう(・∀・三・∀・) ちなみに出会いは美術部の仮入部時だよ!
イラスト‥暇があったらやってみるよ。そしてこの小話のネタ元は↓に入るオレオレ詐欺の人だからシュガー向けなのは仕方ないね!
>オレオレ詐欺の人
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小話反応してくれてありがとう!私はむしろきみの文章力の上昇率が怖いよ‥私小5から小説書いてるんだからな‥‥!
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